中国輸入OEM時にも使える3つのコストダウン~その1~

原之薗です。
最近、
「物量が増えてきて国際送料が高くなってきたなぁ。」
という方は参考にしてもらいたい。
本日はOEMの時などにも使える考え方。
原価コストを落とす3つの方法について。
物販というのは物を売り買いする以上、商品代金や配送コストなどが必ずかかってきます。
特に輸出入物販というのは海を超えて商品を運ぶので、日本国内だけで完結する物販に比べると送料が大きくなります。
たとえば輸入。
せっかく海外のサイトや市場、工場などで安く購入できたのに国際送料が高くついてしまって日本国内で購入したのとあまり変わらなくなってしまった。
というのはよくある話ですね。
そこで、国際送料を落とせる船便のメリットと付随して以下のお話をしていきたいと思います。
1.船便(コンテナ)のメリット・デメリット
2.商品代金の価格交渉方法(OEM含む)
3.日本国内の配送コストを下げるには?
【船便(コンテナ)のメリット・デメリット】
まず、「船便」や「コンテナ」と聞いてあなたはどう思うでしょうか。
大抵の人は「よくわかんないから」と食わず嫌いになっている気がします。
でも、基本的には代行業者などがほとんどの業務をおこなってくれるので苦手意識を持つ必要はないです。
金額やメリットデメリットを理解できればかなりビジネスが有利に運びます。
ちなみに船便には「混載」と「専用コンテナ」とあるのですが、今回は「専用コンテナ」の話をしていきます。
そもそもわたしは「混載」はおすすめしません。
理由はいくつかありますが、1番はとにかく余計に時間がかかってしまうケースが多々あるというところです。
この辺はまたの機会にお話しようと思います。
本日は「専用コンテナ」ということで。
『船便のメリット』
航空便に比べると国際送料が安くなる。
はじめにお伝えすると、20フィートコンテナで中国から日本の指定住所へ商品を運ぶとなると、20ー40万前後の費用で利用できます。
では20フィートコンテナとはどのくらいのサイズなのか?
ざっくりとですが、
「高さ2.3m×幅2.3m×長さ6m」の長方形になります。
だいたい31立方メートルの容積になります。
実際には28立方メートルくらいです。
…
分かりづらいですね(笑)
160サイズダンボールが約180個分と考えていただければわかりやすいかな。
それが先ほどもお伝えした20ー40万前後の費用で利用できるということです。
20ー40万前後と幅を持たせているのは間に入る代行業者によって金額が変わりますし、日本側に到着してからの配送コストなども変わってくるからです。
とはいえ、わたしの経験上高くても45万円ほどで済むと思います。
160サイズダンボール180個を航空便で輸送しようと思うと相当な金額になります。
それが20ー40万円のコストで運べるとなるとかなりのコストダウンにつながりますね。
弊社の例で言うと、1個あたりの重量が「1kg」の商品がありました。
初めのうちは航空便で2000個運んでいたのですが、重量が2トンなのでそれだけで60万円くらいの輸送費になっていました。
商品1個辺り300円。それでも送料は安いほうだとは思いますが。
今では1回の取引で1万個仕入れます。
航空便で運ぶとなると輸送費だけで300万円かかることになります。
それがコンテナ輸送あれば、いって40万くらいなので、商品1個あたりの送料は40円まで下がります。
260万円くらいコストダウンできるわけですね。
若手社員1人の年収くらいです(笑)
容積重量がかかりやすい大型のものなどは向いていると思います。
たとえばシューズやバッグなどもそうですね。
あとは重量物。
ある程度物量が増えてきて、大型商品や重量物(容積重量含む)も取り扱う場合は船便も検討していくと良いでしょう。
基本的に我々のような中国輸入プレイヤーや小規模事業者は船便を使う人があまり多くはないです。
なので、船を使ってそういった重量物などの仕入れコストを下げて販売するだけでも大きな差別化が図れます。
ちなみに、コンテナの積載量がある程度埋まらないと船便を利用できないのか?というとそんなことはありません。
極論を言うと空でも利用できます。
『船便のデメリット』
メリットあるものにはデメリットがある?
航空便に比べると商品が到着するまでに時間がかかります。
どこの港からどこの港まで運ぶかにもよって変わってきますが、弊社の例で言うと注文から約1ヶ月くらいですね。
積み込み、おろし作業にも時間がかかりますし、船なのでそのへんは致し方ないです。
あとは工場から直接手配をとるのか、代行業者をはさんで商品を荷積みするのか。
そういったところでも時間差は出ます。
航空便の場合だと注文から1週間ー2週間ほどなので、日数としては倍以上かかることになります。
仮にクレジットカードに頼って仕入れをおこなっている場合は難しくなりますね。
やりようによってはできなくないですけど。
輸送に時間がかかってくるので、仕入れる量も一定の期間以上の物量が必要になります。
だいたい3ヶ月分くらいの在庫量が適量ではないでしょうか。
例)
1月1日に10000個商品を発注(3ヶ月分)
↓ ー約1ヶ月ー
2月1日から販売開始(在庫10000個)
↓
3月15日に追加で10000個発注
(この時点での在庫は5000個)
↓ ー約1ヶ月ー
4月15日追加分到着
(この時点での在庫は11700個)
上記はあくまで例ですが、中長期的な販売計画が必要になってきます。
それに加えて3ヶ月分もの在庫を保管するスペースも必要になってきます。
AmazonのFBA倉庫を利用するにしても、始めからいきなり5000個や10000個といった数量は受け入れてもらえません。
徐々にストレージを増やしていかなければなりません。
一時的に大量の在庫を保管しておかなければならないということです。
なかなかコンテナ単位の物量を気軽に請け負ってくれる国内の業者も少ないのが現状です。
なので近場で倉庫物件を借り上げたり、コンテナスペースなどの契約が必要になってきます。
商品バリエーションが多い場合はそこそこ広い場所で管理しないとどこにどの商品を置いたかわからなくなります。
これは実体験です(笑)
メリットとデメリットを挙げてきましたが、どちらかというと少ない商品バリエーション、いわゆる単品通販系向きかなとは思います。
日数がかかってしまうこと以外は特にデメリットとは言えませんね。
保管場所を考えないといけないなんてのは事業者からしてみれば嬉しい悲鳴でしょう。
約2ヶ月に1回くらいの発注ペースになるので販売やマーケティングに力を入れやすくなる。
というのもひとつのメリットではないでしょうか。
船便についてここまで解説してきましたが、詳しい輸送方法だったりは代行業者に丸投げでいいと思います。
見積もりをとったり、わからないところはどんどん問い合わせてみる。
もしそこで対応が悪かったり教えてくれないような業者とは今後付き合わない方がいいくらいです。
レベルが低いので。
新しいことに挑戦するときは勇気がいるかもしれませんが、挑戦しない限りはいつまでも変わらないです。
ぜひ船便にチャレンジしてみてもらいたい。
それだけでまた一段と販売者としてのレベルが上がるように思います。
1.船便(コンテナ)のメリット・デメリット
2.商品代金の価格交渉方法(OEM含む)
3.日本国内の配送コストを下げるには?
長くなってきたので、2.3についてはまた次回に書きます。
合わせて読んでいただけると幸いです。
ではまた。
PS
福岡近郊にお住まいの方でわたしに相談いただければ、博多埠頭に物件を持っている方に相談して一部間借りさせてもらったりとかはできますので、ご相談いただければと思います。
著者プロフィール

- ~物販極者~
-
1989年福岡県福岡市生まれ。息子1人、娘2人の三児の父。博多が産んだ中国輸入玄人(自称)
日中貿易協会ボードメンバー兼本部マスター講師。プレイヤーとして販売する傍ら、常に最前線で使えるノウハウや情報、個人レベルでの物販ビジネスの構築方法、会社レベルでの組織作り、少人数で売上をUPさせるプロセスを伝えている。
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